ファンタジーと一人旅と読書

ファンタジー小説やゲーム、漫画を中心とした備忘録。一人旅や日常の記録も。

東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記

豊かな雁州国の王、延王の動乱時代の治世を描く、王とは、国とはを問いかける十二国記の第三章。

東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)

東の海神(わだつみ) 西の滄海―十二国記 (新潮文庫)

 

何度目かの再読にも関わらず、ガンガンにハマっている十二国記。ちょっと時間ができる度にページを進めてるのですがやはり一気に読みたいといった感じ。

 

今回は月の影 影の海や風の海 迷宮の岸でも出てきた雁国の王、延王とその麒麟である延麒が主人公。

時系列も月の影 影の海よりだいぶ昔、月の影 影の海では建国約500年と言っていたのでそれぐらい昔の延国のはじまりと建国当初の動乱時代の物語。建国20年でやっと国土が落ち着いたと思ったら斡由という能吏が民の為にと反逆を起こしたというストーリー。

今までが王になるまで、麒麟になるまでの物語だったので、今巻のような王とは、国とはが主点におかれている統治物語好きな自分にとって十二国記の中でも1,2を争う好きな作品です。

 

中でも一番心を打つのは戦に破れ、国を失ってもその背に託された思いに報いる為に国を欲し、求める民の声がある限り王と成らんとした延王小松三郎尚隆のセリフ。

「民のいない王に、何の意味がある!?国を頼むと民から託されているからこそ、俺は王でいられるのだぞ!」

 王とは何か。の本質ついたいいセリフだなぁと。今回も読んでるときに涙腺が熱くなりました。普段は馬鹿な王として振舞ってはいるものの、王としての責任をちゃんと持っているのが伝わってくる。

 

あと、最終的に完全に悪役になってしまった斡由は、実際は昔からそういう人物だったという事だけども、突然に悪役になった感が凄い。言ってる事やってる事は最初の延麒目線では問題なさそうだったのになぁ。ちょっとぐらい序盤に伏線みたいなのあれば違和感なかったのかも。いやそういうのも含めて人の表面だけを見て判断するなという事なんだろうけど。

 

そして今回も最後の歴史書風年記が秀逸。延王、延麒は約束を守ろうとしているのだなと感慨。この文を読んでいるときのカタルシスは本当にすごい。

 

参考

十二国記 - Wikipedia

十二国記 | NHKアニメワールド

追いかけておけば幸せになるかもしれないリンク

小野不由美「十二国記」/新潮社公式 (@12koku_shincho) | Twitter

小野不由美「十二国記」新潮社公式サイト|新潮社